神奈川県
元湯 陣屋 — 神奈川・鶴巻温泉、松岡家が継ぐ数寄屋普請と一万坪の庭園を建築として読む
大正七年、三井「平塚園」に始まる神奈川・鶴巻温泉の元湯陣屋。松岡家が継ぐ16室の数寄屋、約一万坪の日本庭園、二種の源泉、そして経営再構築までを一軒で読む。
深い軒の出で選ぶ宿 5軒 — 庇の長さが客室に落とす影と、外との中間温度を設計する
屋根の先端をどこまで前へ伸ばすか。深い軒の出が客室に落とす影と、内と外のあいだの半屋外を設計する。木造からRC造まで、庇を意匠の主語に据えた宿5軒を、軒先の納まりと採光から読む。
格天井と棹縁天井で選ぶ宿 5軒 — 客室の上方に組まれる、もうひとつの設計面
床と壁の意匠は語られやすいが、客室の天井そのものを設計判断として読む宿は少ない。格天井・棹縁天井・船底天井——著名建築家や数寄屋大工が手を入れた現代の宿5軒を、天井伏図の側から読む。
客室を増やさない宿 ― 数寄屋と離れ、文化財建築まで Wabistay 編集部が選ぶ 5 軒
1625年創業の重要文化財旅館から、半径1キロに何もない岬の十室、由布院の離れ十棟まで。土地と建築の固有性に資本を寄せた小規模宿 5 軒を、Wabistay 編集部が編む。
強羅環翠楼 — 大正期の数寄屋と日本庭園を継ぐ、箱根の文人宿の建築を読む
旧岩崎家別荘の木造躯体を継ぐ強羅環翠楼。大正の数寄屋、約5000坪の池泉回遊式庭園、自家源泉を、その築年・室数・庭の構成という具体から建築として読む。
床を宙に浮かせる宿 5軒 — 片持ち構造で支えるバルコニーと客室の、構造の見せ方
斜面や水辺に建つ宿で、床や客室を柱に頼らず前へ突き出す——片持ち(カンチレバー)構造を意匠として読む5軒。海峯楼・坐忘林・ベネッセハウス・強羅花壇・ガーデンテラス長崎を、構造の見せ方という観点で編集した。
部屋食か、食事処か — 高級旅館が膳を運ぶ場所を選ぶという、滞在の設計判断
夕餉をどこで供するか。部屋食・専用食事処・板場前——膳を運ぶ場所の設計判断を、扉温泉 明神館/萬翠楼福住/海のしょうげつの三軒から、建築と運用の側に読む。
布団かベッドか — 高級旅館が客の眠りに用意する寝具という設計判断
床に敷く布団か、床から離した和ベッドか。竹山聖設計のべにや無何有、緒方慎一郎が関わる山荘無量塔、夜伽を残す強羅花壇——三軒の高級旅館を、寝具という最も静かな設計判断として読む。
ふふ 城ヶ島 海風のしらべ — 三浦半島南端、相模灘と城ヶ島大橋の間に低く挿す客室露天付の高級旅館
2026年3月15日に三浦半島最南端で開業した「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」を建築単体で読む。全34室・客室温泉付スイートのみ、58〜140㎡、首都圏から特急2時間という近接性と半島先端の隔絶感を同居させた立地の建築的解決を検証する。
階段という設計 — 客が昇り降りする数段を、宿はどう意匠化しているか
階段は廊下より雄弁である。エレベーターを持たない低層の宿を、その垂直動線から読み直す。萬翠楼福住・arcana izu・NIPPONIA福住の3軒を観察。