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客室にサウナを畳み込む — 湯小屋を私室の内側に持つという、温浴の個室化という設計判断
サウナ・水風呂・外気浴を客室に専有させる「温浴の個室化」。南阿蘇 ORIGAMI MINAMIASO、熱海 GIFTHOUSE 2nd、霧島 ふたり静の3軒を例に、湯屋を私室の内側へ持つという設計判断が滞在をどう変えるかを論じる。
鉄輪・蒸し湯建築を一軒 — 別府・丸神屋、噴気を建材として読む湯治宿の断面
別府・鉄輪の路地に建つ丸神屋は、98度の温泉蒸気を浴場と厨房に引き込み、それを排さず建築の条件とした一軒。砂むし・蒸し湯・地獄釜を館内に併せ持つ湯治宿を、断面と素材から読む。
曲げ木の椅子を置く宿 5軒 — トーネット系の蒸し曲げ技法、客室とラウンジに据えられた一脚
蒸気で木を曲げる「曲げ木」の一脚を、客室やラウンジに据えた宿を5軒。トーネット系の蒸し曲げから、秋田木工・天童木工の国産曲木・成形合板まで。天童荘・DDD HOTEL・奈良ホテル・ホテルニューグランド・OF HOTELを記述する。
布団かベッドか — 高級旅館が客の眠りに用意する寝具という設計判断
床に敷く布団か、床から離した和ベッドか。竹山聖設計のべにや無何有、緒方慎一郎が関わる山荘無量塔、夜伽を残す強羅花壇——三軒の高級旅館を、寝具という最も静かな設計判断として読む。
刃物を見せる宿 — 出刃・柳刃・薄刃、料理長が客の前で抜く一本の作家性
出刃・柳刃・薄刃。料理長が客の前で抜く一本を、建築と器の文脈で読む。新潟・長野・石川の高級旅館/オーベルジュ三軒を例に、刃物を見せる宿の作家性を観察するエッセイ。
唐紙と襖絵の差異 — 木版で摺る文様を客室の襖に張り直すという、もうひとつの建具史
絵ではなく版で摺る紋様——唐紙という建具を、京唐紙と江戸からかみの素材から読み解き、その文様を客室の襖に張り直した京都の三軒を観察する。
造作で固める宿 5軒 — 作り付け家具と移動家具の境を、設計者はどこに引いているか
客室の家具を壁と一体の造作で固めるか、独立した一脚として置くか。窓辺ベンチ、寝台プラットフォーム、framing joineryで空間を構成する5軒——HOTEL THE MITSUI KYOTO、MUNI KYOTO、アマン東京、node hotel、TRUNK(HOTEL)。
北九州・門司港から小倉城下へ — 大正期の近代洋館と現代意匠が並ぶ都市プレミアム宿 5軒
門司港レトロの近代建築群から関門海峡に正対する現代意匠、小倉城下の駅前タワーまで。北九州の港湾都市に建つ都市プレミアム宿5軒を、門司港から小倉への動線で読む。
床の間に何を掛けるか — 季節で軸を替える宿 5軒、客室の正面に置かれる一幅の編集
床の間の掛軸を季節で替える高級旅館を5軒。京都・俵屋旅館から箱根・強羅花壇まで、客室の正面に据える一幅の選び方から、設えの作家性を読む。
香を焚くという設計 — 空薫・聞香・伽羅、宿が客の到着前に焚き染める一筋
客が部屋に通される前に焚き終える空薫。沈香・白檀・伽羅の選択と、畳・襖・通気がそれをどう保つか。香を主題に、京都の俵屋旅館・吉田山荘、金沢の浅田屋という三軒の高級旅館を読むエッセイ。
岩風呂と檜風呂 — 浴槽素材を選び切る宿 5軒、湯と素材が交わる温度域の設計
御影石・檜・伊豆石・天然岩・陶器釉薬。浴槽素材を建築判断として読む5軒。湯温と肌が交わる温度域の設計を、強羅・修善寺・有馬・由布院・別府の老舗から。
祖谷・大歩危・剣山の麓 — 四国山地の谷底に潜む室数 10 以下の山宿 5 軒
徳島県西部の祖谷渓・大歩危・剣山の麓、四国山地中央の谷底に低く構える室数 10 以下の山宿を 5 軒。落合集落の茅葺き古民家からアレックス・カーの篪庵、客室露天の祖谷美人、大豊町の囲炉裏宿、かずら橋徒歩 4 分の小旅館まで。