高級旅館
俵屋旅館 — 京都・麩屋町、三百年の数寄屋が客室ごとに違う顔を持つという一軒の思想
京都で三百年以上続く宿を一軒だけ挙げるなら俵屋旅館。全18室、数寄屋造を基本に床の間・本間・次の間の意匠を一室ごとに変える現存最古の京の旅館を、室数・築年・意匠の差異から読む。
仲居の数という設計 — 客室数と接客人員の比が、高級旅館の滞在密度をどう決めるか
料理や建築は語られても、宿が抱える人の数と客室数の比はめったに論じられない。あさば・柊家・山荘無量塔。三軒の高級旅館を、サービス密度という見えない設計判断から読むエッセイ。
月見の膳を据える宿 5軒 — 中秋の名月2026年9月25日、露台と月見酒の編集
露台や月見台から中秋の名月を待てる高級旅館5軒。芦ノ湖・伏見・宍道湖・英虞湾・塔之沢、京都から松江まで。2026年の名月は9月25日。目安価格と編集部のMedia Picks Scoreで読む。
秋刀魚を主役に据える高級旅館 5軒 — 三陸・銚子・気仙沼、板場が9月の一尾をどう焼くか
9月中旬から10月上旬、脂の乗る秋刀魚を献立の主役に据える三陸・銚子・気仙沼の料理宿5軒。塩焼き・炭火・刺身、港ごとに異なる板場の手つきを、公開レビュー集計と目安価格とともに編集部が選んだ。
鰻を主役に据える宿 5軒 — 白焼き・蒲焼・う巻き、土用に板場が一尾へ通す火の判断
鰻を宿の主役に据える一軒を、筑後・柳川と遠州・浜名湖の二つの水郷から5軒。白焼き・蒲焼・せいろ蒸し、土用の丑に板場が一尾へ通す火の判断を、料理長の仕事として距離を置いて読む。
柊家 — 京都・麩屋町、二百年の数寄屋に掲げる「来者如帰」を一軒で読む
文政元年創業、京都・麩屋町の数寄屋旅館・柊家。国登録有形文化財の旧館と新館で意匠を分ける普請、「来者如帰」の抑制した接客を一軒で読む。Media Picks Score 94。
能舞台を敷地に持つ宿 3軒 — 客のいない夜に橋掛りと鏡板が何を待っているか
庭でも湯屋でもなく、能舞台という一構えを敷地に持つ高級旅館を三軒。修善寺あさば、昼神石苔亭いしだ、道後大和屋本店。数寄屋普請と舞台建築の交点を、評論的距離で観察する。
庄内・湯田川から由良・湯野浜へ — 鳥海と日本海のあいだに建つ庄内の高級旅館 5軒
鳥海山と日本海のあいだ、庄内三湯の湯田川・湯野浜から室数二十以下を基本に選んだ高級旅館5軒。源泉かけ流しと貸切風呂の湯田川、全室オーシャンビューと夕日の湯野浜。庄内の地物と岩牡蠣・寒鱈の暦を膳に引く宿を、Media Picks Scoreとともに読む。
器を主語に読む宿 3軒 — 九谷・織部・作家物、料理長が膳に択ぶ一皿の作家性
加賀・北陸の高級旅館3軒を「盛る器」の視点で読み解く。九谷の色絵、山中塗、作家物——料理長が膳に択ぶ一皿の作家性を、あらや滔々庵・べにや無何有・花紫に観察する。
八寸という一皿の編集 — 夏の前菜を盆に組むという、料理長の構図の設計 3軒
会席の八寸は、季節の小品を一枚の盆に並べる、料理長にとって構図を設計する場である。盛り付けを「並べる編集」として読み、京都・北陸の高級旅館3軒——柊家、べにや無何有、玄妙庵——をその作法から観察する。