高級旅館
香を焚くという設計 — 空薫・聞香・伽羅、宿が客の到着前に焚き染める一筋
客が部屋に通される前に焚き終える空薫。沈香・白檀・伽羅の選択と、畳・襖・通気がそれをどう保つか。香を主題に、京都の俵屋旅館・吉田山荘、金沢の浅田屋という三軒の高級旅館を読むエッセイ。
香を焚くという設計 — 客の到着前に薫りを置く高級旅館 5 軒
空薫・聞香・伽羅。客が暖簾をくぐる前に焚き染められる一筋の薫りを、建築と所作の延長として読み解く五軒。京都2・伊豆2・群馬1、いずれも自社サイトで予約が完結する名門。
俵屋旅館 — 京都・麸屋町、三世紀続く町家旅館の中庭と数寄屋を、滞在動線から読む
宝永年間創業、十八室の数寄屋造。麸屋町通から客室・坪庭までの折れ曲がる動線と、歴代当主が積んだ意匠の層を、町家旅館の形式として読む。
旅館 吉和の風 — 廿日市、築150余年を30年かけて再生した一日一組の一棟貸し
広島県廿日市市吉和、築150余年の古民家を30年かけて再生した一日一組の一棟貸し。敷地500坪、薪ストーブと五右衛門風呂を擁する中国山地の山間古民家を、建築単体で読む。
客の前で火を入れる — 炉端・鉄板・炭火、調理を客室や卓で見せる宿の設計
火を客の前で入れる、という一点に宿の設計思想は表れる。炉端・鉄板・炭火、調理を客席へ開いた高級旅館三軒を、火と客の距離という建築の側から読む。
あさば — 修善寺、能舞台を池に浮かべる数寄屋宿の構造を読む
修善寺・あさば。約六百坪の池に能舞台「月桂殿」を浮かべ、十七室の数寄屋を水へ向けて開く。一軒を構造から読み解くdeep_dive。
夏の浴衣という制度 — 麻と綿、藍と白、宿が梅雨明けに揃える着替えの編集
梅雨明けに宿が浴衣を入れ替える、その編集判断を読む。俵屋旅館・扉温泉 明神館・由布院 玉の湯・料理旅館 金沢茶屋。麻と綿、藍と白の選択に宿の美意識があらわれる。
渡り廊下で結ぶ離れ 5軒 — 母屋と客室を隔てる、屋根のある数十歩の設計
母屋と離れを結ぶ屋根のある数十歩の通路を、設計として読む。雨に濡れずに食事処へ向かう屋根、足元の行灯、庭への開口。全国から渡り廊下そのものが見どころになる離れの宿を5軒選んだ。
茶請けという余白 — チェックイン直後に供される一服を、宿はどう設計するか
客を客室に通したのち、夕食までのあいだに供される一服の茶と甘味。京都・俵屋旅館と伊豆・修善寺のあさば、二つの老舗を手がかりに、滞在の最初の余白を宿がどう設計しているかを観察する。
「夕食18時、朝食8時」という時間設計 — 高級旅館の二食付という制度を、時間軸から読む
「夕食18時、朝食8時」。この二行が、宿の建築・厨房・人員のすべてを規定する。二食付という日本旅館の制度を時間軸から読み、扉温泉 明神館・俵屋旅館・割烹旅館 肴屋本店の三軒に補助線を引くエッセイ。