長野県
組子と欄間 — 透かし彫りの建具を、客室と広間で読む宿 5軒
麻の葉、胡麻殻、八重菊、籠目。透かし彫りの建具に通る光は、宿の格を黙って語る。京組子と日光彫の系譜、現代の建具職人が継いだ仕事を、客室と広間の建具で読み解く5軒。京都・金沢山代・信州山田温泉の老舗を編集部が選んだ。
石を積む宿 5 軒 — 大谷石・鉄平石・玄昌石を外装に纏う建築
外壁・アプローチ・塀という乾いた石の使い方に着目。栃木の大谷石、長野の鉄平石、宮城の玄昌石を建築に纏うデザイン宿5軒を、産地と施工面という観点から選んだ。
「夕食18時、朝食8時」という時間設計 — 高級旅館の二食付という制度を、時間軸から読む
「夕食18時、朝食8時」。この二行が、宿の建築・厨房・人員のすべてを規定する。二食付という日本旅館の制度を時間軸から読み、扉温泉 明神館・俵屋旅館・割烹旅館 肴屋本店の三軒に補助線を引くエッセイ。
杮葺と栩葺 — 板葺き屋根を残す、もしくは現代的に翻案した宿 5 軒
瓦より短命の板葺き屋根を継ぐ宿は、今どれほど残っているか。京都の数寄屋老舗三軒、村野藤吾が戦後に翻案した佳水園、松本の渓谷で板葺き軒を現代に解釈した一軒。屋根論として読むべき宿、五軒。
雪見障子と無双窓 — 浴場の開口部を、季節で開閉する装置として読む 5軒
雪見障子で雪を額装し、無双窓で夏の風を引く — 浴場の開口部を、季節で開閉する装置として読む五軒。長野・別所、渋温泉、銀山、野沢、岩手・大沢温泉から、登録有形文化財の旅館と築二百年級の湯治宿まで。
二泊三日、佐久平から東御・小諸へ — 中山道宿場町と現代建築の宿を渡る
東京から新幹線80分の佐久平を起点に、東御の千曲川ワインバレー、御代田の森のオーベルジュ、小諸の中山道宿場町を二泊三日で渡る編集部設計のルート。
書院造と数寄屋造 — 客室の様式差を、長押の有無で読むということ
客室に通された瞬間、何を見れば書院と数寄屋を読み分けられるのか。長押の有無、面皮柱、床框の素材。京都・松本の三軒を補助線にしながら、様式差を建具と仕上げで読むための短い手引きを置く。
「訪れにくさ」という価値 — 鉄道駅から 90 分の宿を選ぶということ
鉄道駅から車で 60 分以上を要する宿が、なぜ 30–50 代の上質層に選ばれるのか。乗鞍高原 ベルグハウス、海のしょうげつ、アルカナ イズの 3 軒を社会学的観察の語彙で読み解く論考。
白馬・北安曇野で泊まる、北アルプスを建築に取り込んだ宿 5 軒
白馬村・北安曇野エリアから、北アルプスの稜線を意図的に切り取る開口部設計を持つデザイン宿5軒を地図とともに紹介する。建築の地としての白馬。
信州・松本平の山あいに点在する、客室10以下の隠れ宿 — 浅間温泉から美ヶ原の麓まで
松本平の周縁——浅間温泉・美ヶ原温泉の山あいに点在する、客室10室以下の小規模旅館を6軒。昭和初期の木造数寄屋から慶長五年に始まる旧家まで、規模を保ち続けることそのものを運営の柱に据えた宿のみを編集部が選んだ。