北海道
杉板型枠のコンクリートを露しに使う宿 5軒 — 打放し面に木目を転写するという、素材の二重化
杉板を型枠に用い、脱型後も木目を残す打放し仕上げ。木の温もりという商業言語ではなく、コンクリートと木の「素材の二重化」という設計判断として、全国5軒の宿を読み解く。
湯の花が積もる浴槽 5軒 — 析出物が縁と底を覆っていく、温泉が石を造り変える時間の設計
炭酸カルシウムや硫黄が湯口と浴槽の縁に堆積し、器そのものを造り変えていく——析出を建築として読む温泉宿5軒。大分・長湯の純炭酸泉、秋田・乳頭の硫黄泉と含鉄泉、北海道・二股の石灰華ドーム。室数・築年・泉質を添えて紹介する。
深い軒の出で選ぶ宿 5軒 — 庇の長さが客室に落とす影と、外との中間温度を設計する
屋根の先端をどこまで前へ伸ばすか。深い軒の出が客室に落とす影と、内と外のあいだの半屋外を設計する。木造からRC造まで、庇を意匠の主語に据えた宿5軒を、軒先の納まりと採光から読む。
二泊三日、札幌都心から小樽・余市へ — 道央の現代建築とニッカの蒸溜所を宿で渡る
札幌の都心から小樽の石造倉庫街、余市の蒸溜所とぶどう畑へ。道央の近代建築と現代意匠を二泊三日で読み解く、宿で渡る周遊の旅程。
ハイアット セントリック 札幌 — 26階建ての17〜26階に挿入される北の都市宿、開業前の設計を読む
2026年秋開業予定のハイアット セントリック 札幌。地上26階建ての複合タワー上層17〜26階に挿入される216室の都市ホテルを、開業前の設計から読み解く。
床を宙に浮かせる宿 5軒 — 片持ち構造で支えるバルコニーと客室の、構造の見せ方
斜面や水辺に建つ宿で、床や客室を柱に頼らず前へ突き出す——片持ち(カンチレバー)構造を意匠として読む5軒。海峯楼・坐忘林・ベネッセハウス・強羅花壇・ガーデンテラス長崎を、構造の見せ方という観点で編集した。
陰翳を設計する——行灯と間接光で薄暗がりを残す宿
明るさを足し続けた近代照明への反動として、照度を落とし陰翳を残す宿が現れている。谷崎『陰翳礼讃』の薄暗がりを現代の調光・色温度・配光でどう設計し直すか、修善寺あさば・山代べにや無何有・ニセコ坐忘林を例に論じる。
ハイアットセントリック札幌 — アーバンネット札幌リンクタワー17–26階、北の都市を切り取る216室の構造
二〇二六年六月、北海道初進出のハイアット セントリック 札幌が、施工不良発覚による工期二十八か月延伸を経てアーバンネット札幌リンクタワー上層十フロアに開業。十七階のロビーから赤れんが庁舎を眼下に置く二百十六室の構造を読む一軒深掘り。
学校・郵便局・銀行を翻案した都市プレミアム宿 5 軒 — 公共建築のコンバージョン
旧小学校、旧電話局、旧銀行 — 公共建築を翻案したプレミアム宿 5 軒を、躯体・改修設計者・元用途のスケールから編集部が並列に読む。京都・東京・函館の都市コンバージョン事例。
MEMU EARTH HOTEL — 十勝・大樹町、隈研吾の実験住宅群が宿になった構造
北海道大樹町、旧種馬牧場跡地に建つ実験住宅群がそのまま 5 つの客室として運営される MEMU EARTH HOTEL。隈研吾「Même」の二重膜構造、伊東豊雄改修の Studio MEMU、ハーバード・オスロ・慶應・早稲田の研究室による試作住宅を、建築論的観点から深掘りする。