温泉建築
結界を引く湯屋 — のれん・水引・縄・板戸、男女湯の境界を建築の言語でどう設計するか 3軒
男女の湯を分かつ境界を、どの素材で、どの高さに引くか。積善館・元禄の湯、渋温泉 金具屋、城崎 三木屋——文化財級の湯屋建築を持つ三軒を論考として読み解く。
銀山温泉、銀山川の両岸を読む — 大正の木造三層と隈研吾の藤屋を街並みとして継ぐ湯屋 5軒
銀山川を挟んで木造三・四階建ての湯屋が向かい合う山形・銀山温泉。登録有形文化財の能登屋から隈研吾改修の藤屋まで、街並みを一つの建築として読める5軒を編集部が選んだ。
法師温泉 長寿館 — 三国峠の一軒宿、鹿鳴館風の湯屋と足元湧出を建築から読む
群馬・みなかみ、三国峠南麓の一軒宿。明治28年築・鹿鳴館風の混浴大浴場「法師乃湯」の足元湧出を、木造湯屋の断面から一軒読む。国登録有形文化財の温泉建築。
加賀温泉郷、山代・山中・片山津の総湯と湯屋 5軒 — 共同湯を核に据える三湯の建築を地図で継ぐ
山代の古総湯、片山津の谷口吉生設計の総湯、山中の菊の湯——共同湯を核に街が広がる加賀温泉郷の三湯を、総湯建築とその周りに湯屋を持つ宿5軒で地図に読む。
貸切湯の予約という設計 — 45分・60分・時間無制限、湯屋の占有時間を建築と運用でどう切るか 5軒
貸切湯・家族湯を持つ全国の温泉旅館5軒を、湯屋建築と占有時間の設計(45分・60分・120分・時間無制限)という視点で選定。予約制の分単位から空き貸切まで、静かな湯の運用を読む。
蒸し湯という浴法の小建築 3軒 — 石室・箱蒸し・地熱、湯に浸からず籠るための構え
湯に浸からず、蒸気に籠る。その浴法のためだけに建てられた小さな構えを持つ3軒を、天井高と開口の寸法から読む。別府鉄輪の石室、八幡平の箱蒸し、栗駒の地熱小屋。
南紀白浜・勝浦から紀伊長島へ — 熊野灘に張り出す崖上の湯屋を持つ宿 5軒
南紀白浜・那智勝浦・太地から三重・紀伊長島まで、熊野灘を望む崖上・海際の露天を持つ温泉宿5軒。湯船の縁と水平線を詰める構造判断で選んだ、冬の海景色に向く一軒を地図付きで。
打たせ湯の高さを読む宿 5軒 — 落水の位置エネルギーを、湯屋がどう構造化するか
湯を高い位置から落とし、その落水を肩や腰に受ける。打たせ湯という湯船まわりの小建築を、群馬・岩手・熊本の5軒の湯宿で読み解く。
元湯 陣屋 — 神奈川・鶴巻温泉、松岡家が継ぐ数寄屋普請と一万坪の庭園を建築として読む
大正七年、三井「平塚園」に始まる神奈川・鶴巻温泉の元湯陣屋。松岡家が継ぐ16室の数寄屋、約一万坪の日本庭園、二種の源泉、そして経営再構築までを一軒で読む。
木造多層の湯宿を一軒 — 積善館・四万温泉、階段と渡りが繋ぐ垂直の浴場動線を断面で読む
斜面に木造三層を積む四万温泉・積善館を単館で読む。元禄四年(1691)建築の本館は群馬県重要文化財。元禄の湯から山荘・佳松亭へ、階段と渡りとトンネルが浴場を垂直に繋ぐ動線を、秋口の谷を背景に断面から辿る。