京都市
フォーシーズンズホテル京都 — 東山七条、平重盛ゆかりの名庭『積翠園』を抱く123室を一棟で読む
平重盛の別邸「小松殿」の園地と伝わる約1万㎡の池庭「積翠園」を敷地中央に残し、その外周へ123室を低く伏せた一軒。久米設計による鍵形の平面と、梁を消した天井高の判断を建築から読む。
鱧を主役に据える宿 5軒 — 骨切りという仕事を、板場が落とし・焼き・鍋でどう見せるか
梅雨明けから祇園祭にかけて、鱧を夏会席の芯に据える宿を京都・淡路・鳴門から5軒。湯引きの落とし、鱧すき鍋、焼き霜の和懐石——骨切りという手仕事を、産地と仕立ての差で読む盛夏の会席特集。
朝粥を出す宿 3軒 — 茶粥・白粥・出汁粥、宿が朝に据える一椀の設計
奈良の茶粥、京の白粥、かつお出汁の粥餡。旅の朝に一椀の粥を据える三軒を、火加減と器の視点で読む。奈良ホテル・ザ・リッツ・カールトン京都・京都ブライトンホテル。
アマン京都 — 西賀茂、ケリー・ヒルが鷹峯の山裾に置いた26棟のパビリオン配置を読む
京都駅から車で約30分、鷹峯の森に24室だけを置いたアマン京都。豪州の建築家ケリー・ヒルが手がけた、建物を散在させる配置の思想を平面と動線から読み解く。
浴槽を木で刳るという判断 5軒 — 檜・椹・高野槙、湯に触れる一面に何の木を択ぶか
湯に触れる一面に何の木を択ぶか。檜・椹・高野槙——材と仕上げの判断から、木の浴槽を持つ5軒を読む。俵屋旅館の高野槙から木曽檜の露天まで、湯屋建築を訪ねる。
川床を水面に張り出す宿 3軒 — 夏の夕、膳を川の上へ運ぶという涼の設計
冷房ではなく地形と流れで涼をつくる「川床」を持ち、宿泊まで叶う料理旅館を京都・貴船/高雄から3軒。床の高さと水面との距離が一夜の体感をどう変えるかを読む。
縁側という緩衝帯 — 濡れ縁・くれ縁・広縁、内と外のあいだに一枚の床を差し込む設計 3軒
濡れ縁・くれ縁・広縁——内と外のあいだに一枚の床を差し込む数寄屋の設計を、京都と城崎の三軒(佳水園・西村屋本館・柊家)から読み解く評論。
二泊三日、京都から大津・坂本へ — 比叡を挟んで京と近江を継ぐ、都市プレミアム連泊の設計
京都に一泊、琵琶湖南岸に一泊。比叡山を東西から挟み、京と近江を新快速九分で継ぐ二泊三日。都市プレミアム二軒による、車を持たない大人の連泊設計。
俵屋旅館 — 京都・麩屋町、三百年の数寄屋が客室ごとに違う顔を持つという一軒の思想
京都で三百年以上続く宿を一軒だけ挙げるなら俵屋旅館。全18室、数寄屋造を基本に床の間・本間・次の間の意匠を一室ごとに変える現存最古の京の旅館を、室数・築年・意匠の差異から読む。
仲居の数という設計 — 客室数と接客人員の比が、高級旅館の滞在密度をどう決めるか
料理や建築は語られても、宿が抱える人の数と客室数の比はめったに論じられない。あさば・柊家・山荘無量塔。三軒の高級旅館を、サービス密度という見えない設計判断から読むエッセイ。