京都府
引手と釘隠を読む宿 5軒 — 真鍮・赤銅・四分一、客が指で触れる金物の作家性
京都・数寄屋普請の高級旅館5軒を、建具金物(引手・釘隠・飾鋲)の作家性という一点から読む。真鍮の経年、赤銅・四分一の色金、鍛金・鋳金・彫金の技法を観察した。
アマン京都 — 西賀茂、ケリー・ヒルが鷹峯の山裾に置いた26棟のパビリオン配置を読む
京都駅から車で約20分、鷹峯三山の山裾に隠れる全24室・26棟のパビリオン型リゾート。ケリー・ヒルの晩年の仕事を、配置図と動線から読み解く。
文豪が原稿を書いた宿 3軒 — 逗留と創作のあいだに、部屋がどう関わったか
川端康成が定宿とした京都最古級の俵屋旅館、重要文化財の萬翠楼福住、『伊豆の踊子』執筆の間を残す湯本館。文人ゆかりを観光消費せず、書くための静けさを宿がどう設計したかを建築の視点で読む3軒。
露地を通す宿 5軒 — 玄関から客室までを一本の茶庭として歩かせる、市中の山居という設計
玄関から客室までを一本の露地として構成する、京都・金沢・高山の数寄屋・町家改修宿5軒。俵屋・柊家・晴鴨楼・金沢茶屋・田邊。梅雨明けの青苔から読む、市中の山居という設計思想。
客室階に、図書室を挿す — 蔵書という共用部が都市プレミアム宿にもたらす静けさ 3軒
東京・京都・福岡の都市プレミアム3軒を、客室階に近い蔵書という共用部の観点で読む。芝パークホテルの階別分散、ザ・ホテル青龍の講堂転用、ザ・ベーシックス福岡の垂直大書架——読書の一室を宿に挿す設計判断を、書架と光から観察する。
献立を紙でなく口で告げる宿 — 品書きを刷らないという、高級旅館の一献の演出 3軒
献立を紙に刷らず、一品ごとに口で告げる高級旅館。俵屋旅館・あさば・かよう亭——品書きの不在が滞在の集中をどう作るかを、編集的距離で読む全国3軒。
朝粥を出す宿 3軒 — 白粥・茶粥・鯛粥、宿が滞在の最後に据える一椀の設計
滞在の最後に朝粥を据える宿は、朝の一椀を献立の締めくくりとして設計している。京都ブライトンホテルの白粥、奈良ホテルの茶がゆ、皆美館の鯛めし——火加減と炊き時間、器と温度に料理長の判断を読む、夏の朝餉の設計論。
拭漆という表層 — 木地に漆を摺り込み、木目を残したまま艶を与える宿 5軒
拭漆 — 生漆を摺り込んで拭き取り、木地の目を残したまま艶を与える仕上げ。輪島・山中・京都・奈良、素材と時間の対話を建築に据えた5軒。
ルーバーで外皮を構成する宿 5軒 — 縦格子・横格子、木と金属がファサードに編む影
日射・視線・通風を担い、ファサードに影の編み目を落とすルーバー建築。木製と金属、縦と横の格子で外皮を構成する上質宿5軒を、素材と影の質から読む。
杉板型枠のコンクリートを露しに使う宿 5軒 — 打放し面に木目を転写するという、素材の二重化
杉板を型枠に用い、脱型後も木目を残す打放し仕上げ。木の温もりという商業言語ではなく、コンクリートと木の「素材の二重化」という設計判断として、全国5軒の宿を読み解く。