最新の Picks
客室階に、図書室を挿す — 蔵書という共用部が都市プレミアム宿にもたらす静けさ 3軒
東京・京都・福岡の都市プレミアム3軒を、客室階に近い蔵書という共用部の観点で読む。芝パークホテルの階別分散、ザ・ホテル青龍の講堂転用、ザ・ベーシックス福岡の垂直大書架——読書の一室を宿に挿す設計判断を、書架と光から観察する。
石塀と土塀で囲い切る宿 — 京都・金沢・萩・倉敷、街路と客室の間に置かれる境界の設計 5軒
石塀・土塀・板塀という「囲い方」で選ぶ京都・金沢・萩・倉敷の宿5軒。俵屋旅館の黒板塀、そわかの竪板張り、金城樓の石積み、北門屋敷の城下町の土塀、旅館くらしきのなまこ壁——街路と客室のあいだの境界設計を地図で結ぶ。
献立を紙でなく口で告げる宿 — 品書きを刷らないという、高級旅館の一献の演出 3軒
献立を紙に刷らず、一品ごとに口で告げる高級旅館。俵屋旅館・あさば・かよう亭——品書きの不在が滞在の集中をどう作るかを、編集的距離で読む全国3軒。
朝粥を出す宿 3軒 — 白粥・茶粥・鯛粥、宿が滞在の最後に据える一椀の設計
滞在の最後に朝粥を据える宿は、朝の一椀を献立の締めくくりとして設計している。京都ブライトンホテルの白粥、奈良ホテルの茶がゆ、皆美館の鯛めし——火加減と炊き時間、器と温度に料理長の判断を読む、夏の朝餉の設計論。
二泊三日、名古屋から瀬戸内・尾道へ — コンラッド名古屋を起点に、現代建築と海の都市を継ぐ連泊設計
栄の211mタワーに開業するコンラッド名古屋を起点に、尾道・瀬戸田の全22室 Azumi Setoda へ。垂直の現代高層と水平の古建築、都市プレミアムの二つの顔を二泊三日で継ぐ連泊設計。
屋久島、宮之浦から永田・栗生へ — 照葉樹林と花崗岩の島に潜む室数10以下の小宿 5軒
屋久島の海岸線を周回する県道沿いに、室数を絞って静けさを保つ小宿が点在する。花崗岩の巨石、ウミガメが産卵する砂浜、月の三分の二が雨という気候条件——湿度と共に在ることを設計に織り込んだ 5 軒を、宮之浦から永田・栗生へと辿る。
奥日光・湯元から中禅寺湖畔へ — 標高1200m帯の原生林に潜む室数10以下の小宿 5軒
湯元から中禅寺湖畔へ、標高1200mを超える別荘地に散る室数10以下の小宿5軒。硫黄泉の湯屋と、湖畔の避暑別荘。関東近郊で最も標高の高い温泉地を、湯元温泉から南下する動線で編集部が地図に置いた。
拭漆という表層 — 木地に漆を摺り込み、木目を残したまま艶を与える宿 5軒
拭漆 — 生漆を摺り込んで拭き取り、木地の目を残したまま艶を与える仕上げ。輪島・山中・京都・奈良、素材と時間の対話を建築に据えた5軒。
出羽三山の麓、羽黒から月山・湯殿山へ — 修験の山懐に潜む室数10以下の宿坊・小宿 5軒
羽黒山の杉並木、月山の中腹、湯殿山の周縁——修験の道筋に潜む室数10以下の宿坊・小宿 5軒を編集部が選定。多聞館・真田延命院・大聖坊・地蔵の湯・知憩軒。宿坊と旅館と農家民宿と温泉の四位相を横断する庄内・鶴岡の宿選び。
AZUMA FARM Koiwai — 小岩井農場の敷地に、アマン創業者が置く「大地のファームステイ」を一軒で読む
岩手・雫石町の小岩井農場八ヘクタールに、アマン創業者エイドリアン・ゼッカが2026年4月に開くAZUMA FARM Koiwai。京都・六角屋 三浦史朗設計、敷地の赤松と杉で組む24棟のヴィラを、素材と配置から読む。
強羅花壇に続く一軒 — 信州別所温泉 玉屋旅館、斜面に折り重なる近代和風旅館の構造を読む
信州別所温泉、天保元年頃に湯宿として起こり1880年に登記された全18室の木造和風旅館 玉屋。斜面に折り重なる客室棟と、谷筋の最下段に置かれた浴場動線を、強羅花壇との比較で建築断面から読む。
灯りを落とす時刻を決める宿 — 消灯という運用が、隠れ宿の夜をどう設計するか
宿が能動的に暗さを作る、という運用がある。共用照明を定刻で落とす、屋外の常夜灯を最初から置かない、外光を遮る建具を昼から閉じる。設備ではなく、判断としての「暗さ」だ。夜空を見せるため、静けさを守るため、あるいは他の客の眠りを損なわないた…