石川県
版築の壁を残す宿 3軒 — 土を突き固めて積層させる、地層のような壁面という設計判断
沖縄・読谷のSTAY KARATEL、石川・山代のべにや無何有、兵庫・朝来のNIPPONIA HOTEL 竹田城下町 EN。版築を主材あるいは思想として据えた3軒を、素材と工程の側から観察するエッセイ。
欄間彫刻を継ぐ宿 5軒 — 鴨居と天井のあいだの一枚に、透かし彫りと組子を彫るという意匠
鴨居と天井のあいだの一枚に、宿の設計思想が凝縮する。京都御三家から下呂の登録有形文化財まで、欄間の意匠を継ぐ5軒を編集部が読み解く。
器を主語に読む宿 3軒 — 九谷・織部・作家物、料理長が膳に択ぶ一皿の作家性
器を主語に据えて読む宿を三軒。加賀・山代のべにや無何有、京都の炭屋旅館、山中温泉のかよう亭。九谷、作家物、山中塗の系譜を、料理長が膳に択ぶ一皿を通して観察する essay。
夏の浴衣という制度 — 麻と綿、藍と白、宿が梅雨明けに揃える着替えの編集
梅雨が明けると、高級旅館は数十枚の浴衣を綿から麻へ、藍から白へと一斉に入れ替える。京都・松本・金沢の三軒を並べ、「夏の浴衣」という制度を観察する編集エッセイ。
引手と釘隠を読む宿 5軒 — 真鍮・赤銅・四分一、客が指で触れる金物の作家性
京都と金沢の数寄屋旅館5軒を、襖の引手・長押の釘隠・欄間の飾鋲という金物の作家性から読む。真鍮・赤銅・四分一の色金と鍛金・鋳金・彫金の技法を、客が指で触れる部位に絞って観察する。
聚楽壁を継ぐ宿 5軒 — 京都の土壁、聚楽第伝来の中塗りを現代の客室に残すという判断
聚楽第跡の土に由来する黄褐色の中塗り「聚楽壁」を、現代の客室にどう残すか。京都・金沢・松江の小規模宿5軒で、土壁の表層判断を読む。
夜明けに灯る厨房の音 — 朝食前の3時間を、料理長と板場がどう過ごしているか 3軒
宿の朝食を成立させる未明の三時間。出汁を引き直す俵屋旅館、パンを焼き上げるアルカナ イズ、飯が張る三十分を狙う金沢茶屋。料理長が朝の温度をどう設計しているかを、京都・金沢・伊豆の板場から読む。
雪見障子の動かし方 — 下半分が摺り上がる建具を、現代の宿はどう操作させるか 3軒
障子の下半分が縦溝を滑り、座した目線で雪や苔庭を切り取る。京都・俵屋旅館、京都・柊家、加賀・あらや滔々庵の3軒で、宿が窓辺の何センチを開かせるかを読む短い建具論。
石塀と土塀で囲い切る宿 — 京都・金沢・萩・倉敷、街路と客室の間に置かれる境界の設計 5軒
京都の杉皮塀、金沢の竪板張り、萩堀内の土塀、倉敷の白壁となまこ壁。街路と客室の間に置かれる「塀」の素材と構法から、5軒を読み解く。
膳の手前に置かれる先付 — 一寸の器に何を盛るか、料理長の起点を読む高級旅館 3軒
懐石の冒頭、酒の前に置かれる一寸の器の先付。京都・俵屋旅館、由布院・山荘 無量塔、金沢・浅田屋。料理長の起点をその一品から読む、盛夏の高級旅館三軒。