石川県
椀盛という設計判断 — 蓋を開ける一瞬を、宿はどの器・どの汁・どの香りで設計しているか 5軒
会席の中盤に置かれる椀盛は、料理長の最も繊細な判断が現れる場面。器・出汁・椀種という設計判断を軸に、輪島椀・京漆器の産地差まで射程に入れて選んだ高級旅館5軒。
湯滝と打たせ湯の建築 — 湯を高さから落とすという、浴場の垂直設計 5軒
打たせ湯・湯滝・段湯——湯を垂直に落とす浴場設計を持つ宿を、別所温泉と山中温泉から5軒。湯音を建築として読む、wabistay編集部の選定。
金沢・武蔵から橋場・主計町まで — 浅野川と犀川に挟まれた都市プレミアム宿 6軒
武蔵交差点から浅野川左岸を辿り、橋場・主計町を経て東山1丁目へ。徒歩1.5kmの帯域に並ぶ40室以下の小規模ラグジュアリー6軒を、編集部の視点で選び抜く。
組子と欄間 — 透かし彫りの建具を、客室と広間で読む宿 5軒
麻の葉、胡麻殻、八重菊、籠目。透かし彫りの建具に通る光は、宿の格を黙って語る。京組子と日光彫の系譜、現代の建具職人が継いだ仕事を、客室と広間の建具で読み解く5軒。京都・金沢山代・信州山田温泉の老舗を編集部が選んだ。
床の間に何を置くか — 宿の主人が来客のたびに差し替える、床の間という編集装置
床の間は飾る場所ではない、差し替える場所である。当主が客のたびに掛軸を替え、籠花を変える宿は京都・奈良・金沢にわずかに残る。三軒の床の間を四季の例で読む。
膳組という時間 — 一汁三菜・二汁五菜・本膳という料理の構造を、宿はどう客室に運ぶか
一汁三菜・二汁五菜・本膳——膳の構造そのものが、廊下の幅と客室の床面積を決めている。客室で食事を供し続ける高級旅館四軒を、建築の側から読む。
庭石・沓脱・敷石 — 庭園素材から読む高級旅館 5 軒
客室の延長としての庭に据えられた庭石・沓脱・敷石・燈籠を主題に、京都・南禅寺界隈の植治系庭園を中心に、岡山・石川の地代の石材文化まで辿る高級旅館 5 軒。
床の間に何を置くか — 宿の主人が来客のたびに差し替える、床の間という編集装置
床の間は本来、季節と客に応じて掛軸・花・置物を差し替える編集装置である。当主が今も毎週床を編集する宿、京都・奈良・金沢の三軒を訪ねる短いエッセイ。
障子と簾 — 夏の宿で建具が入れ替わるという作法
京都・奈良・金沢の老舗数寄屋宿で夏季に行われる建具入れ替え(簾戸・葦戸への差し替え)の作法を、建築の側から読み直す短いエッセイ。俵屋旅館、金城樓、旅館松前を作中参照しながら、宿が一年で姿を変えるという事実を論じる。
縁側という設計領域 — 内と外の境界線を、宿はどう引き直すか
座敷でも庭でもない縁側を、数寄屋の系譜を引く三軒はどう引き直すか。あさば・べにや無何有・俵屋旅館の内外境界の設計判断を、素材と寸法から読み解くエッセイ。