デザインホテル
客室に書斎を据える宿 5軒 — 一枚板の机と灯りが、書き物の時間を設計する
文机や書斎机を客室に常設する宿を、机の素材・灯り・向きから読む。京都・松本・箱根・出雲から、書き物の時間を設計できる5軒を選書。
簾を主材に据える宿 3軒 — 御簾・葦簀・網代簾、夏の間を仕切る一枚の設計
夏の数寄屋旅館で、部屋と庭のあいだに挿される一枚の簾。御簾・葦簀・網代簾の三種で、京都・俵屋旅館、吉田山荘、金沢・浅田屋の夏の設えを読む。
聚楽壁を継ぐ宿 5軒 — 京都の土壁、聚楽第伝来の中塗りを現代の客室に残すという判断
聚楽壁と土壁を継ぐ京都・金沢・松江の小規模宿5軒。俵屋旅館の中塗り仕舞い、吉田山荘の上塗り磨き、佳水園の白土、浅田屋の朱土、天神の漆喰。同じ『土壁を継ぐ』の下に並ぶ幅のある判断を、梅雨明け前から盛夏の湿度で読む一泊として編集部が選ぶ。
竹を主材に据える宿 3軒 — 孟宗・真竹・晒竹、割竹の天井と竹垣を内装に引くという素材判断
杉、漆喰、御影石、大谷石に続く素材論のエッセイ。京都・中京の数寄屋2軒と別府の竹細工1軒——網代天井の割竹、腰壁の晒竹、別府の四つ目編み。加工の差が空間の色と艶にどう出るか、素材の語彙で読む。
沓脱石を据える宿 3軒 — 縁側と庭のあいだに置かれる一石が、履物を脱ぐ所作をどう設計するか
縁側と庭のあいだに据えられる一石、沓脱石。俵屋旅館(京都・鞍馬石)、文化財の宿 福住楼(箱根・伊予青石)、箱根強羅 白檀(白御影)の3軒を、履物を脱ぎ庭に踏み出す所作の設計判断として編集部が読み解く。
石場建てを継ぐ宿 3軒 — 基礎に緊結せず礎石の上に柱を置くという構法を、客室に残すという判断
礎石の上に柱を置く伝統構法「石場建て」を、客室の風景として残した古民家再生宿 3 軒を、建築構法の視点から読む。NIPPONIA 美濃商家町(岐阜・6室・Score 93)、NIPPONIA 小菅 源流の村(山梨・4室・Score 91)、古民家宿るうふ 織之家(山梨・1室・Score 89)。
杉板型枠のコンクリートを露しに使う宿 5軒 — 打放し面に木目を転写するという、素材の二重化
打放し面に杉板の木目を転写するという、素材の二重化。安藤忠雄の均質パネルの対極にあるこの仕上げを、宿泊建築のスケールでどう機能させるか。坐忘林・扉温泉 明神館・別邸 仙寿庵・THE HIRAMATSU 熱海・尾道 LOG の5軒を、施工の判断ごとに読む。
版築の壁を残す宿 3軒 — 土を突き固めて積層させる、地層のような壁面という設計判断
沖縄・読谷のSTAY KARATEL、石川・山代のべにや無何有、兵庫・朝来のNIPPONIA HOTEL 竹田城下町 EN。版築を主材あるいは思想として据えた3軒を、素材と工程の側から観察するエッセイ。
欄間彫刻を継ぐ宿 5軒 — 鴨居と天井のあいだの一枚に、透かし彫りと組子を彫るという意匠
鴨居と天井のあいだの一枚に、宿の設計思想が凝縮する。京都御三家から下呂の登録有形文化財まで、欄間の意匠を継ぐ5軒を編集部が読み解く。
アマン京都 — 西賀茂、ケリー・ヒルが鷹峯の山裾に置いた26棟のパビリオン配置を読む
京都・鷹峯の山裾、豪州人建築家ケリー・ヒルの遺作。26棟のパビリオンに散在する全24室、約24,000平米の森林敷地。都心の町家ホテル群とは別解の、京都ラグジュアリー・リゾート。