デザインホテル
石場建てを継ぐ宿 3軒 — 基礎に緊結せず礎石の上に柱を置くという構法を、客室に残すという判断
礎石の上に柱を置く伝統構法「石場建て」を、客室の風景として残した古民家再生宿 3 軒を、建築構法の視点から読む。NIPPONIA 美濃商家町(岐阜・6室・Score 93)、NIPPONIA 小菅 源流の村(山梨・4室・Score 91)、古民家宿るうふ 織之家(山梨・1室・Score 89)。
杉板型枠のコンクリートを露しに使う宿 5軒 — 打放し面に木目を転写するという、素材の二重化
打放し面に杉板の木目を転写するという、素材の二重化。安藤忠雄の均質パネルの対極にあるこの仕上げを、宿泊建築のスケールでどう機能させるか。坐忘林・扉温泉 明神館・別邸 仙寿庵・THE HIRAMATSU 熱海・尾道 LOG の5軒を、施工の判断ごとに読む。
版築の壁を残す宿 3軒 — 土を突き固めて積層させる、地層のような壁面という設計判断
沖縄・読谷のSTAY KARATEL、石川・山代のべにや無何有、兵庫・朝来のNIPPONIA HOTEL 竹田城下町 EN。版築を主材あるいは思想として据えた3軒を、素材と工程の側から観察するエッセイ。
欄間彫刻を継ぐ宿 5軒 — 鴨居と天井のあいだの一枚に、透かし彫りと組子を彫るという意匠
鴨居と天井のあいだの一枚に、宿の設計思想が凝縮する。京都御三家から下呂の登録有形文化財まで、欄間の意匠を継ぐ5軒を編集部が読み解く。
アマン京都 — 西賀茂、ケリー・ヒルが鷹峯の山裾に置いた26棟のパビリオン配置を読む
京都・鷹峯の山裾、豪州人建築家ケリー・ヒルの遺作。26棟のパビリオンに散在する全24室、約24,000平米の森林敷地。都心の町家ホテル群とは別解の、京都ラグジュアリー・リゾート。
露地を通す宿 5軒 — 玄関から客室までを一本の茶庭として歩かせる、市中の山居という設計
京都と飛騨高山で、玄関から客室までの動線を一本の露地として歩かせる数寄屋・古民家の宿5軒。飛石・蹲踞・延段の素材から、市中の山居という設計判断を読む。
引手と釘隠を読む宿 5軒 — 真鍮・赤銅・四分一、客が指で触れる金物の作家性
京都と金沢の数寄屋旅館5軒を、襖の引手・長押の釘隠・欄間の飾鋲という金物の作家性から読む。真鍮・赤銅・四分一の色金と鍛金・鋳金・彫金の技法を、客が指で触れる部位に絞って観察する。
聚楽壁を継ぐ宿 5軒 — 京都の土壁、聚楽第伝来の中塗りを現代の客室に残すという判断
聚楽第跡の土に由来する黄褐色の中塗り「聚楽壁」を、現代の客室にどう残すか。京都・金沢・松江の小規模宿5軒で、土壁の表層判断を読む。
ルーバーで外皮を構成する宿 5軒 — 縦格子・横格子・木製と金属、ファサードに編まれる影
外壁をルーバーで覆うという設計判断。日射と視線を制御しつつ、ファサードに細かな影を編む——隈研吾の作品を中心に、上質宿5軒で読む外皮の編集。
MUNI KYOTO — 嵐山・渡月橋北詰、安田幸一が桂川に正対して置いた21室を一棟で読む
京都・嵐山、渡月橋北詰に立つ全21室のMUNI KYOTO。安田幸一の建築、内田デザイン研究所の内装、アラン・デュカスの料理。単一の編集意図で貫かれた一棟を読み解く。