かつて麹が発酵し、木桶が並んでいた建物が、宿になる。江戸末期から明治期の醸造業を支えた酒蔵・醤油蔵・味醂蔵を翻案 (コンバージョン) した宿 5 軒を、既存躯体の用途・築年・改修判断という観点で並べた。木桶を撤去せず意匠として残すか、土壁の左官をどこまで触るか、麹室の梁を露出させるか — 設計者の手数が、滞在の質に直結する。仕込みの季節、晩秋から初冬にかけての旅程に合う5軒である。

# ホテル エリア 客室 1行特徴
1 蘊 奈良 マルト醤油 奈良・田原本町 7 1689年創業、奈良最古の醤油蔵を改修した7室の宿
2 NIPPONIA 出雲平田 木綿街道 島根・出雲市 6 旧石橋酒造の母屋と酒蔵を活かした6室
3 風の 八女福島 福岡・八女市 7 旧喜多屋別邸と旧大坪茶舗を改修した伝建地区の宿
4 佐原商家町ホテル NIPPONIA 千葉・香取市 14 味醂蔵をフロント+レストランに転用した分散型14室
5 篠山城下町ホテル NIPPONIA 兵庫・丹波篠山市 18 丹波の城下町、明治期の旧邸宅を含む7棟分散型